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昭和40年代フォーク・グループ・セレクション(追悼・天野滋)
N.S.P.オフィシャル・サイト

 N.S.P.リーダー天野滋氏が、平成17年7月1日に亡くなりました。昭和40年代の日本のファークシーンを支え、アルバム総売り上げは300万枚を超えながらも、テレビには登場しないという、実力派グループでした。02年にはオリジナル・メンバーで復活して、今後の活動に期待をしていただけに残念です。今回は、そのN.S.P.と、同時期に活躍した3〜4人編成のフォーク・グループのアルバムを特集してみました。

■ N.S.P. 『N.S.P. FIRST』
N.S.P. FIRST
 N.S.P.ことニュー・サディスティック・ピンクの73年のファースト・アルバム。代表曲「さようなら」や「あせ」など、彼ら独特の叙情性を感じられるナンバーは他の同系統のグループとは一味違う個性を発揮している。ブルース進行の「ボーカルなんていらないよ」「N.S.P. Cry」は、ハードなギターが前身のロック・バンドの面影を残している。

■ N.S.P. 『N.S.P. U』
N.S.P. U
 デビュー作がライヴ盤だったので、スタジオ盤はこれが初になる。Char(Gt)、佐藤準(Key)、藤井章司(Dr)のスモーキー・メディスンのメンバーがバックを担当しているが、彼らはオリジナル・アルバムを残していないので、「コンクリートの壁にはさまれて」「そんな事のくりかえし」などは、当時のメディスンの雰囲気をも感じさせる貴重な録音。このころの交流もあり、Charの『Char』では4曲、『Have A Wine』『Thrill』では各1曲、天野滋が詞を提供している。

■ N.S.P.『八月の空へ翔べ』
八月の空へ翔べ
 天野滋を中心とする作曲陣のメロディも粒ぞろいのものが並び、サウンド的にも芳野藤丸(Gt)、石川鷹彦(Gt)、吉川忠英(Gt)、後藤次利(Bs)など名手が脇を固めた中期78年の名盤。叙情性と素朴さという彼らの個性を活かしながらも、いわゆる四畳半フォークのような雰囲気を感じさせないのは、天野滋のメロディ・メーカーとしてのセンスの良さによるもの。

■ NSP 『瞬』
瞬
 本作よりNSPの正式名称がノン・ストップ・プログレッションとリニューアルした(86年の活動停止まで)。83年の本作は、時期的にAORに傾きかけながらも、「マダ愛シテイル」「はじまりは朝」などアコースティックな響きを活かしたみずみずしいナンバーも多い。当時はまだサポート・メンバーだった澤近泰輔(Key)が「バブル Jに捧ぐ」を提供している(のちに正式メンバーに)

■ NSP 『アポカリプス』
アポカリプス
 86年リリースのN.S.Pのラストアルバム(02年に再結成)。中村貴之(Vo&Gt)は脱退し、現在キンモクセイやKOKIAのアレンジャーとして活躍する澤近泰輔(Vo&Key)と、S.E.N.Sの深浦昭彦(Vo&Key)が正式メンバーとして加入して4人組となった。また天野滋が本作より天野音彦と改名している。打ち込みを多用したサウンドながら、相変わらずメロディアス。

■ 天野滋 『あまのしげる』
あまのしげる
 76年にリリースされた天野滋の初のソロアルバム。N.S.P.のメンバーほか、サディスティックス、Charと彼のバック・メンバーなどが参加している。曲は全曲天野滋によるため、ほとんどN.S.P.と雰囲気は違わないが、Charのセッションでは、ジョージ・マスティッチのフレットレス・ベースが普段とは違う雰囲気。N.S.Pでセルフ・カヴァーした「歌は世につれ」を収録。

■ コンフィデンス 『愛こんにちは』
愛こんにちは
 アルフィーの坂崎幸二(坂崎幸之助・Vo&Gt)、桜井賢(Vo&Gt)が在籍していたCSN&Yタイプのフォーク・グループ。小室等のプロデュースによりデビュー、72年にアルバムをリリースした。その後高見沢俊彦(Vo&Gt)が参加、コンフィディンス名義で四人囃子の『二十歳の原点』で歌詞を1曲提供している(「夜」)。実際には高見沢俊彦が初めて提供した詞(クレジットはコンフィデンス名義)。

■ アルフィー 『青春の記憶』
青春の記憶
 コンフィデンスが発展して生まれたCSN&Yタイプのフォーク・グループ、アルフィーの74年のデビュー・アルバム。筒美京平や松本隆といった歌謡界の大御所がバックアップ、そのみずみずしいコーラスは同時期のバンドで群を抜いていた。また、演奏技術を買われ、かまやつひろし、研ナオコ、由紀さおりなどのバック・バンドとしても活躍していた。

■ アルフィー 『讃集詩』
讃集詩
 ビクターからキャニオンへ移籍、再デビューしてからのセカンド・アルバム。80年リリース。CSN&Yだけではなく、サイモン&ガーファンクルやアメリカの影響をも感じさせ、ビクター時代よりもヴァラエティにとんで、オリジナリティも増している。「明日なき暴走の果てに」「落日の風」における高見沢俊彦のみずみずしい感性の歌詞が素晴らしい。

■ ガロ 『GARO』
GARO
 和製CS&N、ガロの71年のデビュー・アルバム。全曲メンバーの手によっていて、中でも「一人でいくさ」「小さな恋」など、日高富明(V0&Gt)の曲は名曲ぞろい。現在キリン「茶来」のCMで流れている「地球はメリーゴーランド」も彼によるもの。バックは山内テツ(Bs)や原田裕臣(Dr)らが担当していて、本家CS&Nに負けないグルーヴ感のある演奏を聴くことができる。

■ 三輪車 『午後のファンタジア』
午後のファンタジア
 74年にシングル「水色の街」でデビューした3人組。ガロ同様にCS&Nのカヴァーを得意として、コーラス・ワークはガロやアルフィーと並びトップクラスのハーモニーを誇った。その楽曲の完成度の高さは一部で高い評価を得ていた。アルバムは翌年にもう一枚『夏の日の思い出』をリリースしている(ジャケットは紛失のためシングル「水色の街」を掲載)。

■ NAC 『ファースト・アルバム』
ファースト・アルバム
 ニュー・アコースティック・コーラスの略。もともとは71年にデビューしたカレッジ・フォークのフォーク・チーズが前身で、あのねのねや一匹狼を生んだ京都のフォークシーンの出身。デビュー曲「京都の青い空」とセカンドシングル「表参道」はみずみずしさを感じる佳曲だった。本作は74年にリリースのおそらく唯一のアルバム(ジャケットは紛失のためシングル「表参道」を掲載)。

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